人気ブログランキング | 話題のタグを見る

苦労が報われた窯出しでした!

8月5日
窯だし 初めての塩窯焼成の作品は、私の調合した灰柚に更に塩柚が掛かり
何とも言えない妖しい光沢を放っていました。

80時間近い苦労が報われた瞬間です。
私の焼き物人生はこの瞬間を求めて居るとしか言えないほど 感動的です!
窯内はまだ100度以上有りますが、何のためらいも無く自然に体は奥へ奥へと
のめり込んでいきます。
約2時間ほどで総ての作品を出し終えると、ようやく興奮状態は治まり
一点一点の細かな分析を始めます。
今回の窯から焼き出された私の作品は約150点。
無我夢中に窯だししたその一点一点を窯内のどの位置に置いてあったモノなのか、
かなり正確に覚えているから不思議です!

闇雲に出している様だけど出す瞬間、次にこの位置にはどんな作品を入れ様か
どんな土を使い 、どんな柚薬を掛けて どんな焼き方をしようかと、
窯だしが終わった時には次の窯詰めの構想は総て出来上がっているのです!

私はこんな状況を良くこんな風に例えます。
将棋の名人が総ての手を 即座に再現出来る この戦いが150手で終わったとして
135手目は?と質問されると 即座に答えているところをテレビで見た事が有ります。
私達にとっては考えられない出来事ですが プロですから!と総て覚えている事が
当然のごとく質問に受け答えていました。
将棋には定跡と言うモノがあって一手打つと百手先まで読み取れると言う事を
聞いた事が有りますが、焼き物にも良く似た事が言えて窯出しされた作品を見ながら
次の一手を考える事が一番の楽しみで有り、創作の様な気がしてなりません!

第2回目の窯焚きは明後日7日の夜、一回目を参考に私流でやることになりました!
by teradabizan | 2006-09-26 08:27 | 日々の出来事
<< 二回目の窯焚きも無事終了! いよいよ窯だし! >>